当たり前のはずだけどコロナ対策に自粛が有効な理由を今さら調べた話
先日、小池都知事から週末の外出を控えるように要請がありました。
会見が行われたのは3月25日で、これをきっかけにコロナウィルスへの対応を急変更した企業も非常に多いようです。
最近また都内で感染者が急増したのは
- 前の3連休での外出が多かったから
- オリンピック延期したからぶっちゃけたから
などと世間では言われてますね。
ここで僕は「どうして不要不急の外出を控えることがコロナ対策になるのか?」という疑問を持ちました。
もちろんコロナウィルスに限らず、これまでのインフルエンザ対策についても「人混みを避けるように」というのは毎年言われてきました。それでも「その当たり前と思って実践していることが、なぜ効果を発揮するのか?」という疑問を解決すべく、インターネットで情報を集めました。
新型コロナウィルスについて知る
3つの疑問
疑問1. そもそも「ウィルスに感染した」ってどういう状態?
ウィルスというのは細菌よりはるかに小さい感染性微生物のことです。
ウィルス自体は細胞を持たないのでヒトなど、他の生物の細胞を乗っ取ることで増殖を図ります。この細胞がウィルスによってジャックされた状態を「感染した」と呼んでよさそうです。
ウィルスによって支配された細胞は本来の働きを果たすことができず、ウィルスの増殖に使われたあとに死んでしまいます。細胞が死ぬと増殖した新しいウィルスが”放出”されて、また他の細胞に感染するようです。
疑問2. 新型コロナウィルスの感染経路は?
ウィルスは感染力が高いという特徴がありますが、主に感染経路は、
コロナウィルスは特に飛沫感染のイメージが強いですね。ニュースではマスクなしで咳やくしゃみをするとそれだけで事件になった例もありました。
ウィルスは口や鼻から取り入れることでほぼ感染するので鼻水や唾液には当然多くのウィルスが含まれております。すると満員電車などの密集空間で咳やくしゃみをすることは”テロ”と呼べるレベルになりそうです。
後に政府によって禁止されましたが1月~2月はマスクの買い占めが話題になってました。マスクが不足しすぎて本当に必要な人の手に渡らないのは転売屋が思っている以上に深刻な事態です。それが社会の疲弊などによって自分に返ってくることも考えるべきだったでしょう。
もう1つの接触感染は、感染者から飛び出たウィルスが物に付着しそれに触れることで起こります。体外に出たウィルスは最終的に死ぬものの一定時間は生存し、再び感染する力を持っています。なので定期的に手洗いうがい、アルコール消毒をするのが有効ということです。
現時点では輸送荷物に触れることや食べ物そのものから感染した報告はないようです。また空気感染はしていないという見解であり、そうであれば「自粛によって感染症拡大の抑止を図る」という発想に納得感が増します。
ウイルスの感染経路・その対策は?病院でうつらない?二次感染予防について解説 – EPARKくすりの窓口コラム|ヘルスケア情報
疑問3. 1回治癒したら耐性がつくの?
ほとんどの場合は治癒することが可能で、「症状が収まった・検査で陰性に戻った」ことを確認して治癒したと判断するそうです。
一般的に一度ウィルスに感染してから治癒すると、対処法が体内に記憶されるので免疫がつきます。
これを言うと叩かれるかもしれないが「自粛なんてせずに全員が免疫を持てば終息に向かうのではないか」と思ったこともありました(ちゃんと考えればオーバーシュートに陥るリスクは高く、現にイタリアでも医療機関が追い付いておらず混乱しています。すみません。)。
ちなみにこれは”集団免疫の獲得”と呼ばれる概念らしいですが、厚生労働省の資料には「現在の感染状況は集団免疫を期待できるレベルではありません。」と書かれてあります。
また再感染の可能性についても現段階で確かなことは判明していないようです。
万が一が起きてからでは遅い。そのための自粛。
既に多くの先進国がロックダウンの状況に追い込まれています。小池知事の会見にも出てきたキーワードだと思われますが、このような国はまず感染急拡大によってオーバーシュートに陥っていることが多いです。
昨今の動きから「いつロックダウンが起こるか分からない」と不安になっている人も多いのではないでしょうか。しかし逆に、医療機関が正常に回るレベルであれば致命的な混乱は避けられると考えられるかもしれません。
そのためにはオーバーシュートを防ぐことが必要であり「最低限の経済活動は行いながらクラスター化を防ぐための自粛」というのは仕方ないでしょう。
余談ではありますが、個人的に新型コロナウィルスで怖いのは社会的混乱だけでなく、感染者に対して堂々と差別が行われるのではないかという点です。会社員などで一度感染してしまった人は復帰し辛くなるといった状況も起こりうるのではないでしょうか。速やかに混乱が終息に向かうことを祈ります。